気胸体験記【part6 高校受験前の悲劇】 #71
気胸体験記、第6話です!
(第1話はこちらから読めます↓)
前回のあらすじは、
珍しい両肺気胸になり、呼吸もままならなかったが
苦難を乗り越え、無事完治し退院した僕。
3ヶ月程で3回の入院と1回の手術を経験した。
正直、もう再発は嫌だ。
高校受験もあるし、これで終わってくれ…!
そう願うばかり。
初めての発病から4ヶ月くらい経ち、高校受験が刻々と迫っていた。
約3ヶ月間再発は無かった為、いつも通りの生活に戻りつつあった。
塾にも通い、ラストスパート。
必死に勉強を頑張る。
しかし、この大事な時期に、またあの悲劇が襲いかかってくるなんて…。
受験1週間前。
それは家で勉強中に起こった。
「ん…肩がつっぱるな。」
「…なんか苦しい。まさかな…」
数十分後。
「胸が痛い!苦しい!!気胸になった!」
すぐに横になり、胸の音を確認する。
ポコポコ、と空気漏れの音が鳴っていた。
終わった…
幸い、病院は家から徒歩10分の所にあったので、すぐに病院に駆けつける。
レントゲン検査し、診断してもらう。
やっぱり、気胸だった。
受験1週間前なのに…最悪だ。
また肺に管を入れられ、ドレーンを装着される。
気胸になったのもショックだが、なにより高校受験に出られない可能性が出てきた事にショックとイラつきがあった。
「なんでこんな時に…なんで俺ばっかりこんな目に…」
神様は非情だって思った。
もう半分諦めていたかも知れない、勉強道具は持ってきていたが見る気もしない。
受験まであと1週間、気胸は治るのに約2週間。
めちゃくちゃ泣いたかも。
今までの努力が無駄になったと悟った。
…そんな中、1つの希望が見えた。
中学校側から希望高校先にお願いして頂き、なんと
僕一人のためだけに病院内で高校受験をさせてもらえる事に!!
皆と同時刻で、同じように。
とりあえず受験資格を貰えただけでも奇跡だと思った!!
それを知った時、まだ諦められないと思い
最後まで勉強した。
せっかくの地元から離れた新学校へ挑むんだ、頑張ろう!と。
状況は不利だとしても。
やってやる!
次回【病院内での高校受験】
勝利の女神は訪れるのか!?
続きます!